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慶弔規定を作成するメリット | 規定を作成する際の注意点3選!
2023年02月02日
従業員に冠婚葬祭が訪れたとき、就業規則に慶弔規定があれば「慶弔見舞金」が支給されます。
慶弔規定があれば「従業員を大切にする会社」と帰属意識も高まるでしょう。
しかし、慶弔規定といっても慶弔の種類・会計上の処理・金額相場など会社によって大きく異なります。
今回は多くの会社で導入している「慶弔規定」について解説します。
これから、慶弔規定の導入を考えている会社には、大変参考になる内容です。
ぜひ、最後まで記事をご覧ください。
慶弔規定を作成するメリット
慶弔規定を導入している企業にとって、どのようなメリットがあるのでしょうか。
慶弔規定の主なメリットは3点あります。
● 条件をクリアすれば非課税になる
● 会社と従業員の信頼関係がつよくなる
● 採用活動で会社の魅力をアピールできる
1つずつ解説していきます。
条件をクリアすれば非課税になる
慶弔見舞金は基本的に非課税です。
そのため源泉徴収の必要はありません。
例外として、見舞金を非常識な金額で渡した場合は、課税対象の可能性があります。
結論として慶弔見舞金は非課税ですが、課税されるケースもあるので注意しましょう。
会社と従業員の信頼関係がつよくなる
慶弔規定を設けると「従業員と家族を大切にする会社」とアピールできます。
例えば、従業員が結婚したとします。
● 慶弔見舞金がでる会社
● 慶弔見舞金がでない会社
どちらが「従業員を大切にしている会社」なのでしょうか。
答えは一目瞭然です。
慶弔規定は従業員との信頼関係を強くする制度といえます。
採用活動で会社の魅力をアピールできる
転職活動中の方は、金銭面を最優先にして会社を探します。
しかし、最近では休日や福利厚生など、金銭面以外にも注目する傾向があります。
慶弔規定をはじめ、福利厚生が充実すれば求職者への訴求効果も高まるでしょう。
慶弔規定作成時の注意点3選
慶弔規定を作成した場合のメリットを紹介しました。
では、規定を作るときはどのような点に注意すればよいのでしょうか。
慶弔規定を作成する場合は以下の3点に注意が必要です。
1. 慶弔の種類・見舞金・支給条件を選定
2. 手続きの方法・必要書類を選定
3. 規定を就業規則に追記
1つずつ解説していきます。
1.慶弔の種類・見舞金・支給条件を選定
慶弔規定を作成するときは、慶弔の種類・見舞金・支給条件を選定します。
慶弔の種類や金額を先に選定すれば、支給条件などが決めやすいからです。
一般的な金額の相場・支給条件は以下の表の通りです。
慶弔の種類 | 支給金額 | 支給条件 |
結婚祝い金 | 1万円~3万円 | 従業員が結婚した場合 |
出産祝い金 | 1万円~3万円 | 従業員もしくは
配偶者が出産した場合 |
死亡弔慰金 | 1万円~10万円 | 従業員もしくは
一親等の続柄 |
傷病見舞金 | 1万円~2万円 | 従業員 |
災害見舞金 | 1万円~10万円 | 従業員 |
慶弔見舞金の支給については、支給条件が証明できる書面の提出が必要です。
例えば、結婚祝い金であれば婚姻届受理証明書などがあげられます。
支給金額や支給条件は、会社の規定によって異なります。
規定を作成する際は、専門家に相談するとよいでしょう。
2.手続きの方法・必要書類を選定
慶弔規定を作成する際、手続き方法や必要書類の選定も重要です。
手続き方法や書類が決まっていないと、従業員が申請できません。
慶弔見舞金の申請方法と必要書類の具体例は、以下の表をご覧ください。
慶弔の種類 | 申請方法 | 必要書類 |
結婚祝い金 | 総務・人事部に申請
or 上司に申請 |
婚姻届証明書
戸籍謄本 |
出産祝い金 | 出生届受理証明書
住民票 |
|
死亡弔慰金 | 死亡届
死亡証明書 |
|
傷病見舞金 | 医師の診断書
入院証明書 |
|
災害見舞金 | り災証明書 |
慶弔見舞金の申請方法は、上司に報告して必要書類を準備してもらうのが一般的です。
必要書類については、証明できる公的な書類があれば申請を受理してもらえます。
3.規定を就業規則に追記
慶弔規定作成後は、就業規則へ追記しなければなりません。
就業規則に追記しなければ、会社の規定として認められません。
慶弔規定の作成が完了次第、専門家に不備がないか確認してもらいましょう。
問題がなければ、就業規則に追記する流れです。
慶弔規定Q&A
慶弔規定を作成するメリットや注意点を紹介してきました。
ここでは、知っておいた方がよい情報をQ&A方式で紹介します。
Q:慶弔規定を定めた場合は届出が必要か
A:会社で慶弔規定を定めた場合は、労働基準監督署への変更届が必要です。
労働基準法第89条に就業規則を作成または変更した場合は、届出が必要との条文があるからです。
なお、就業規則を変更した際の届出の期限は、「常識の範囲内」と定められています。
就業規則への追記後すみやかに届出しましょう。
まとめ
今回は慶弔規定について解説してきました。
従業員は会社の財産といえます。
会社に長く勤続してもらうには、福利厚生などの充実が欠かせません。
慶弔規定は従業員だけではなく、家族にも影響する規定です。
これから導入を検討中の会社は、ぜひ今回の記事を参考にしてください。