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退職代行を利用すると損害賠償になる?円滑にやめる方法を解説!

2023年02月08日

「会社の退職を考えている……けれど会社にいう勇気はない。」
退職を伝えようとすると、まわりとギクシャクしないかいろいろ不安ですよね。
この記事を書いている筆者も退職を2回経験しましたが、どちらも退職を伝えるまで緊張していました。

この記事では、退職代行を利用すると損害賠償になるのかについて解説します。
結論、何か特別な事情を抱えている場合以外は損害賠償になりません。
ぜひこの記事で円滑に退職する方法を学び、次のキャリアへすすんでいきましょう。

退職代行を利用すると損害賠償になる?円滑にやめる方法を解説!

退職代行の利用は損害賠償にならない!

結論、退職代行を利用し退職をしても、損害賠償にはほとんどなりません。
利用した事による損害賠償をすすめたとしても、訴える企業側に手間と費用が発生してしまいメリットがありません。

しかしまれに退職代行を利用して、損害賠償まですすんだケースが存在するのも事実です。

会社から損害賠償で訴えられたケース5選

ここからは、実際に会社から損害賠償で訴えられたケース5選を紹介します。

● 無断欠勤をした
● 会社の名誉を傷つけた
● 機密情報を持ち出した
● トラブルを起こした
● 研修や留学直後に退職した

あなたの現在の状況が上記5選に当てはまっていないか一度確認をしましょう。

無断欠勤をした

退職前に無断で長期欠勤が続いていると、損害賠償の可能性があります。
休んでいた分の業務が止まってしまい、多くの方に迷惑がかかってしまう可能性も否めません。

実際26日間無断欠勤を繰り返していた社員が懲戒解雇された勤め先に対して裁判を起こしましたが、懲戒解雇は有効であると認められています。
懲戒解雇となると、退職金が全額支払われない、転職活動に影響が出るなどデメリットが多いので推奨できません。
参照:『従業員地位確認等請求事件 全国労働基準関係団体連合会』

会社の名誉を傷つけた

SNSなどで会社の悪口などを投稿していると、名誉毀損で損害賠償請求される可能性があります。
例えば匿名アカウントでも相手が情報開示請求をしてしまえば、すぐに特定されてしまいます。

また通常入社時に企業と「秘密保持契約」を結んでいると、違反した際は当人へ違約金の請求が可能です。
SNSのみならず、退職後の口コミサイト等も該当するので気をつけてください。

機密情報を持ち出した

社外秘情報を持ち出してしまうと、不正競争防止法に該当し差し止めや損害賠償へつながってしまいます。

競合他社へ転職する際、前職の情報を活用して損害賠償になる事例も少なくありません。顧客リストなどの個人情報を持ち出した場合、個人から訴えられる可能性も出てくるでしょう。
参照:『かっぱ寿司元社長、営業秘密持ち出し認める 地裁初公判』

トラブルを起こした

退職前になんらかのトラブルを起こしている場合、当然損害賠償請求は可能性があります。
会社の備品を紛失や破損でもめている場合、逃げるように退職代行するのは推奨できません。

一度、弁護士などと相談しながらすすめるのを推奨します。

研修や留学直後に退職した

会社の研修や留学直後に退職した場合、会社側からすると人材投資した費用がムダになったと感じてしまい、損害賠償請求の可能性が存在します。
労働基準法第16条では会社と社員で事前に違約金や損害の罰金をきめておくのは違法です。

企業から社員へお金を貸付している場合、返還を求められます。
実際にとある社員が海外留学制度を利用して、帰国し半年後に元従業員に対して3,000万円の返還を求め、請求が認められたケースがありました。

誓約書にて「帰国後5年間勤務で、返還義務を免除」は特段不当と感じられない点、また実際にこの留学は本来の業務に関連性が低く、個人の能力上昇が相当大きいと判断されませんでした。

このような契約を会社と任意で交わしている場合、費用の返還義務が発生するかもしれません。退職を検討している場合、事前に契約条件を確認しておきましょう。
参照:『日本経済新聞 みずほ証券事件』

退職代行を利用して損害賠償のリスクを下げるコツ

退職代行を利用して、損害賠償のリスクを下げるコツを紹介します。
損害賠償になると費用も期間もかかってしまうので、じっくりと考えたうえで退職代行活用を推奨します。

そもそも退職代行を使わなくても大丈夫

大半のケースで退職代行を使わずとも大丈夫な事例が多いです。
サービスを利用すると、勤め先と本人の間で円満退社の可能性がなくなってしまいます。
通常のルールを守って退職プロセスを踏めば、案外容易に退職できます。
しかしどうしても会社との関係が難しい場合、最後の一手として使いましょう。

しっかり引継ぎを行っておこう

引継ぎを行わずとも退職可能です。引継ぎしないまま退職し顧客に支障が出てしまった際には、損害賠償へなってしまうかもしれません。
後任者への引継ぎが難しい場合、事前に引継ぎ書を作成するなど対策を行っておきましょう。

会社の就業規則に応じて退職

会社が定めている就業規則に応じて退職した際、損害賠償請求になりません。
やむを得ない事情を除き、できる限り守って退職プロセスを踏めば円満退職が可能です。

退職代行を利用した際のよくある質問

退職代行を利用した際のよくある質問を紹介します。

退職代行を利用すると、退職金はもらえない?

結論から申し上げると有給も退職金ももらえます。
しかし、法律として企業から退職金支払いは義務として発生しません。
社内規則で明記されている場合が多いので、契約書類を確認するようにしましょう。

有給消化については、退職者本人から意思を示す必要があります。
退職代行に依頼する際、明記してもらうようにしましょう。

退職代行サービスは後悔する?

退職サービスは業者選定が重要です。
退職サービスといっても、大きく以下の3種類に分類されます。
あなたの状況に応じて、最適な退職代行を選びましょう。

  民間企業 労働組合 弁護士
料金相場 15,000円~ 25,000円~ 30,000円~
サービス 退職の意思を勤務先へ伝える 退職の意思を伝える+会社との交渉(退職金や未払い交渉など)※損害賠償請求は含まれず。 退職の意思+会社との交渉(損害賠償請求含む)
こんな方におすすめ 退職の意思を伝えるだけでOK 有給が未消化、会社ともめないか心配な方へ 損害賠償請求の可能性があるかもしれない。円滑に済ませたい方へ

まとめ

ここまで退職代行と損害賠償の可能性について紹介しました。
退職を伝えるのが面倒……すぐに退職代行を活用するのは推奨できません。
自分だけではどうしようも出来ない、そのようなときに一種の方法として検討ください。
無料相談を活用し、一緒に今後のキャリアプランを検討してみましょう。